全日本選手権物語

第14回全日本剣道選手権大会(1966)、上段の名手・千葉仁が22歳で頂点に

第14回全日本剣道選手権大会は昭和41年(1966)12月4日に開催され、東京都代表、警視庁所属、22歳の千葉仁(まさし)が初出場で初優勝を飾った。千葉はその後2度の優勝を重ねて史上初の3回優勝を果たし、上段ブームの象徴として昭和40年代の...
全日本選手権物語

第10回全日本剣道選手権大会(1962)、戸田忠男が優勝。上段ブームの幕が開く

昭和37年(1962)12月2日に開かれた第10回全日本剣道選手権大会を制したのは、当時23歳で五段の上段剣士・戸田忠男(滋賀)だった。  戸田は前年の昭和36年に慶應義塾大学を卒業して東洋レーヨン(現東レ)に入社、滋賀事業所に勤務していた...
美しき道場

埼玉武道のメッカだった浦和武徳殿は、お化け屋敷として天寿をまっとうした

浦和武徳殿は、『浦和総覧』(昭和2年発行)によれば明治42年(1909)12月、大日本武徳会埼玉支部として浦和町に竣工した。『埼玉県剣道連盟三十年史』(昭和59年発行)では、明治44年(1911)竣工となっている。  京都の大日本武徳会本部...
全日本選手権物語

第8回全日本剣道選手権(1960) 21歳の若武者が剣道界に新しい風を起こす

昭和35年(1960)、全日本剣道選手権大会には最初の大きな波が訪れた。それまで7回の大会ではすべて30代、すなわち戦前に剣道を経験していた剣士が優勝していたが、初めて戦後派の20代、それも弱冠21歳の優勝者が誕生した。延岡市にある旭化成の...
全日本選手権物語

第1回全日本剣道選手権(1953) 「誰にも親しめる剣道として…空前の試み」

記念すべき第1回全日本剣道選手権大会は昭和28年(1953)11月8日、東京の蔵前国技館で開催された。『剣道百年』(庄子宗光著・時事通信社)にはこの大会の意義が次のように記されている。 「本選手権大会こそ新発足後の剣道連盟が世に問う最大の大...
観の目見の目

柔道とは異なりオリンピック種目化を目指さなかった剣道。では何を目指すのか

別記事「パリオリンピックで阿部詩選手の号泣を見てふと思った、柔道と剣道の人口が減る理由」でも少し触れたが、パリオリンピックの柔道競技に関して、SNSでは「こんなものは柔道ではない」「JUDOではなく日本の柔道が見たい」「日本は国際柔道連盟を...
観の目見の目

パリオリンピックで阿部詩選手の号泣を見てふと思った、柔道と剣道の人口が減る理由

パリオリンピックの柔道があとは最重量級と団体戦を残すだけ、というタイミングで書いている。  今回のオリンピックでは審判員の判定やルールそのものについて、さまざまな疑問や意見がネット上を飛び交っている。その問題については少し落ち着いてから書く...
昭和の剣道

2万人を超える観客を集めた、昭和31年の第3回全日本東西対抗剣道大会

冒頭の写真を初めて見たときの衝撃は大きかった。昭和31年(1956)4月29日に開催された、第3回全日本東西対抗剣道大会の写真である(第1回全日本薙刀選手権が同時に行われており、写真は薙刀演武の場面。手元には薙刀の写真しかない)。  現在東...
観の目見の目

第19回世界剣道選手権を見て。韓国の変化と大会の今後

韓国は路線変更で強くなるか  2024年7月、6年ぶりに世界剣道選手権大会(第19回)が開催された。結果は皆さんご存知の通り4部門とも日本が王座を守った。私は現地取材ができる立場にはおらず、以下は配信された映像を見た感想である。  最も印象...
出版物

『武徳薫千載―剣道と科学技術に尽くした百年―〈武安義光追想集〉』を刊行しました

『武徳薫千載―剣道と科学技術に尽くした百年―〈武安義光追想集〉』を刊行しました。  1997年(平成9)から2013(平成25)年まで全日本剣道連盟会長を務めた武安義光氏(令和3年逝去)の追想集です。45人の方が寄せた追想文を収録したほか、...
観の目見の目

国体(国スポ)廃止論に大賛成! 地元びいきの判定はいつから? 

国体(2024年より国スポ=国民スポーツ大会)継続の是非について、2024年4月8日に宮城県の村井嘉浩知事が「廃止も一つの考え方」と発言したのがきっかけで、何人もの県知事の方が次々に意見を表明している。「廃止は極論だが3巡目も同じ形ではでき...
昭和の剣道

大分・国東半島の東端に強豪校があった。国東安岐高校、昭和35年のパレード

昭和35年(1960)、インターハイ男子団体で優勝を果たしたのは大分県の国東安岐高校だった。昭和23年(1948)に開校し、当時の正式名称は大分県立国東高等学校安岐分校。「新時代の覇者たち」という連載で、同校について取材したのは平成3年(1...
昭和の剣道

惠土孝吉さん(金沢大学名誉教授)が求めた、色彩豊かな剣道

(本稿は『剣道日本』2023年7月号に掲載された記事に加筆したものです)  令和5年4月21日、金沢大学名誉教授の惠土孝吉さんが逝去された。全日本選手権2位1回、3位3回など選手として輝かしい実績を残し、指導者として中京大学、金沢大学の学生...
出版物

惠土孝吉著『夢剣士自伝』を刊行しました

惠土孝吉著『夢剣士自伝』を刊行しました。 惠土先生を改めて紹介すると、昭和14年名古屋で生まれ、戦後のしない競技の時代に剣道を始め、中京商業高校時代にインターハイ団体戦で優勝。中京大学の4年間では4年とも全日本学生選手権大会(個人戦)の決勝...
出版物

単行本『居合道上達講座』(大下政一著)を刊行しました

左文右武堂出版物の第3弾として『居合道上達講座』を刊行しました。  居合道全国選抜八段戦箱根大会優勝の経歴と、国内外での豊富な指導実績を持つ大下政一教士八段の著書です。『居合道虎の巻』の取材で大下教士と出会い、とくに全剣連居合について、説明...