美しき道場 埼玉武道のメッカだった浦和武徳殿は、お化け屋敷として天寿をまっとうした 浦和武徳殿は、『浦和総覧』(昭和2年発行)によれば明治42年(1909)12月、大日本武徳会埼玉支部として浦和町に竣工した。『埼玉県剣道連盟三十年史』(昭和59年発行)では、明治44年(1911)竣工となっている。 京都の大日本武徳会本部... 2024.09.07 美しき道場
全日本選手権物語 第8回全日本剣道選手権(1960) 21歳の若武者が剣道界に新しい風を起こす 昭和35年(1960)、全日本剣道選手権大会には最初の大きな波が訪れた。それまで7回の大会ではすべて30代、すなわち戦前に剣道を経験していた剣士が優勝していたが、初めて戦後派の20代、それも弱冠21歳の優勝者が誕生した。延岡市にある旭化成の... 2024.09.02 全日本選手権物語昭和の剣道
全日本選手権物語 第1回全日本剣道選手権(1953) 「誰にも親しめる剣道として…空前の試み」 記念すべき第1回全日本剣道選手権大会は昭和28年(1953)11月8日、東京の蔵前国技館で開催された。『剣道百年』(庄子宗光著・時事通信社)にはこの大会の意義が次のように記されている。 「本選手権大会こそ新発足後の剣道連盟が世に問う最大の大... 2024.09.02 全日本選手権物語昭和の剣道
観の目見の目 柔道とは異なりオリンピック種目化を目指さなかった剣道。では何を目指すのか 別記事「パリオリンピックで阿部詩選手の号泣を見てふと思った、柔道と剣道の人口が減る理由」でも少し触れたが、パリオリンピックの柔道競技に関して、SNSでは「こんなものは柔道ではない」「JUDOではなく日本の柔道が見たい」「日本は国際柔道連盟を... 2024.08.23 観の目見の目
観の目見の目 パリオリンピックで阿部詩選手の号泣を見てふと思った、柔道と剣道の人口が減る理由 パリオリンピックの柔道があとは最重量級と団体戦を残すだけ、というタイミングで書いている。 今回のオリンピックでは審判員の判定やルールそのものについて、さまざまな疑問や意見がネット上を飛び交っている。その問題については少し落ち着いてから書く... 2024.08.02 観の目見の目
昭和の剣道 2万人を超える観客を集めた、昭和31年の第3回全日本東西対抗剣道大会 冒頭の写真を初めて見たときの衝撃は大きかった。昭和31年(1956)4月29日に開催された、第3回全日本東西対抗剣道大会の写真である(第1回全日本薙刀選手権が同時に行われており、写真は薙刀演武の場面。手元には薙刀の写真しかない)。 現在東... 2024.07.23 昭和の剣道
観の目見の目 第19回世界剣道選手権を見て。韓国の変化と大会の今後 韓国は路線変更で強くなるか 2024年7月、6年ぶりに世界剣道選手権大会(第19回)が開催された。結果は皆さんご存知の通り4部門とも日本が王座を守った。私は現地取材ができる立場にはおらず、以下は配信された映像を見た感想である。 最も印象... 2024.07.12 観の目見の目
出版物 『武徳薫千載―剣道と科学技術に尽くした百年―〈武安義光追想集〉』を刊行しました 『武徳薫千載―剣道と科学技術に尽くした百年―〈武安義光追想集〉』を刊行しました。 1997年(平成9)から2013(平成25)年まで全日本剣道連盟会長を務めた武安義光氏(令和3年逝去)の追想集です。45人の方が寄せた追想文を収録したほか、... 2024.05.17 出版物
観の目見の目 国体(国スポ)廃止論に大賛成! 地元びいきの判定はいつから? 国体(2024年より国スポ=国民スポーツ大会)継続の是非について、2024年4月8日に宮城県の村井嘉浩知事が「廃止も一つの考え方」と発言したのがきっかけで、何人もの県知事の方が次々に意見を表明している。「廃止は極論だが3巡目も同じ形ではでき... 2024.04.18 観の目見の目
昭和の剣道 大分・国東半島の東端に強豪校があった。国東安岐高校、昭和35年のパレード 昭和35年(1960)、インターハイ男子団体で優勝を果たしたのは大分県の国東安岐高校だった。昭和23年(1948)に開校し、当時の正式名称は大分県立国東高等学校安岐分校。「新時代の覇者たち」という連載で、同校について取材したのは平成3年(1... 2023.08.21 昭和の剣道